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2021.09.13
2021年8月27日に開催された東京2020パラリンピック・トライアスロン競技で、Liv Racing Collective所属のアリッサ・シーリー選手が金メダルを獲得しました。リオ パラリンピックで初の金メダルを獲得してから5年、連覇を達成したシーリーは、歴史に再びその名を刻みました。
東京2020パラリンピック・トライアスロンで、2大会連続金メダルを獲得したシーリー選手 Delly Carr Photo.
会場となった東京のお台場海浜公園は、レース当日の気温が28℃前後ながら湿度は88%もあり、より蒸し暑く感じられました。さらに水温は30℃を超えていました。
アメリカ代表のアリッサ・シーリー(32)は、PTS2女子トライアスロン競技のパラリンピック前回チャンピオンであるにもかかわらず、優勝候補には上がっていませんでした。
シーリーは健康上の問題で約2年間競技を離れていました。彼女が数ヶ月間入退院を繰り返していた間も、ライバルたちはトレーニングを重ねていました。2021年6月末にウィスコンシン州プレザントプレーリーで開催されたアメリカパラトライアスロン選手権で、復帰後初レースのシーリーは2位に入賞して、パラリンピックナショナルチームの代表権を獲得しました。
パラリンピック・トライアスロンPTS2女子は、スイム750m、バイク20.2km(5km×4周)、ラン5km(1.25km×4周)で競われます。日本の秦由加子選手はスイムを12分弱で1位で泳ぎ終えました。シーリーはスイムをトップと52秒差の5位で終えると、すばやいトランジションで、CADEXエアロホイールシステムを搭載したトライアスロンバイク「AVOW ADVANCED PRO」に跳び乗り3位でバイクパートをスタートします。
アメリカチームのヘイリー・ダンツがバイクで順位を上げ、4周目を終えた時点でシーリーと1分半近くの差を開きます。ランへのトランジションを4位で通過したシーリーは、スマートでスピーディなレース展開で徐々にトップとの差を縮めていき、最終ラップでトップを追い抜きました。しかし、それだけではありませんでした。シーリーはさらにペースを上げて、2位のダンツに55秒差をつける1時間14分03秒でゴールしました。このタイムは、5年前のリオでの金メダル獲得時のタイムよりも約9分速いものでした。
シーリーは、「夢を叶えて、今ここにいられることに本当に感謝しています。」と語りました。「リオで勝った日に、東京での金メダルが目標だと言いました。たくさんの浮き沈みがあったので、実際目標を達成できたことが、本当に信じられません。」